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AI特集の第3段はAI事業で働くオムロン株式会社の社員の方から、研究所で働く人たちは将来どのようなことを実現するために業務をしているのか、京阪奈イノベーションセンタ・専門職 諏訪 正樹さん、井尻 善久さんの2名に話を伺いました。

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-エンジニアプロフィール-

  • 技術・知財本部 センシング研究開発センタ
  • 技術専門職 博士(工学)
  • 専門:画像センシング/信号処理/パタン認識
  • 諏訪 正樹 氏

 

オムロン

研究室の概要についてお聞かせください。

30年先を見たときに、起こりうるであろう課題をセンシング技術で解決することをミッションに活動しております。 ロボット(機械)が人間のように活躍するためには、ロボットにもすぐれた五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)が必要です。
すぐれた頭脳を持つ前に、機械がすぐれた五感を持たないとすべては始まりません。未来の「人間とロボットが共生する世界」に必要不可欠な技術を研究しています。

具体的な取り組みに関してお聞かせください。

「機械が人を理解する」を追求し、人類の大テーマの中で大きな貢献を目指した取り組みを展開しております。 例えば「自動運転領域」で、自動運転による「ぶつからない車社会」の実現を通じた安心・安全な車社会への貢献を目的に車の五感となるセンシング技術研究をしております。
現在、世界中の技術者がさまざまなアプローチで自動運転に関する研究が進んでおり、車の外界を感知する技術自体は確立しつつあります。また、オムロンでは外界感知だけではなく、車の中の人に着目した自動運転支援技術を研究しています。
ドライバーが何を考えているか、どのような状態かという人の内面情報を独自のセンシング技術で取り込み分析し役立てることが可能な技術開発を進めています。世界中の自動車メーカーから注目を集めています。

外観

 

オムロンにとってのAI技術の位置づけについてお聞かせいただけますか?

「AI」の領域は大きく2つに分類できると考えております。
人間の体で例えると、大脳とその他の部分に分類できます。人間の大脳にあたるAI研究がクラウドでのビックデータ解析などをはじめとした研究にあたります。
その他の分類にあたるAI研究がオムロンの着目するドメインで、人間の脊髄反射などをつかさどるAI研究です。
人間は反射神経の塊です。大脳に情報を送るに制御を仕掛けられるような部分の技術が必要不可欠であり、そこがオムロンの技術イノベーションの役割だと考えております。

オムロンで研究に携わる魅力は何ですか?

「ベーシック」から「商品開発」まで広くできることが魅力だからです。
元々はオムロンの強みであるセンシング技術に興味があったこと、自身の専門分野であった信号処理などが活かせる環境があったことが入社のきっかけでしたが、実際に働いている中でやりたいことを実現させるうえで、組織の規模感が絶妙であると感じるようになりました。

どんな方との出会いを求めていますか?

・今後どのような技術者が活躍しますか?
センシングの世界は技術範囲がとても広い分野です。そのような分野では、技術を複合的に高めていけるような人材が活躍できると思います(デバイス技術×人工知能など)。今後一つの専門性だけを追い求めるのではなく、複数の専門性を掛け合わせられるような人材が求められると思います。

・優秀だと感じる技術者の特徴は?
自分の技術を俯瞰してみたときにポジションが見えている人はとても優秀だと感じます。
そのような方は、やはり新しい分野に対して貪欲で、広げる視点を持った人であるように思います。

・価値があるのは?
アウトプット > インプット
世の中インプットで満足する方がとても多いとおもいますが、技術者の価値はアウトプットありきだと思います。

問題発見力 > 問題解決力
数学の世界では、問題を解くことだけでなく、問題を作ることだけでも評価されています。
世界中を見渡すと、問題解決力が優れた技術者がとても多くいます。加えて近年オープンイノベーションが盛んになり、問題解決の機会がどんどん広がっています。
そんな中、世界中の技術者と競争し勝つためには物事の起源となる「問題発見」にいち早く取り組むことが重要だと考えています。そうすることで、誰よりも早くその研究に取り組めるためです。

・どのような人材像を求めている?
マーケティングができる/分析が強い人材
今困っていることは、必ずしもテクノロジーとリンクしていない、柔軟な考え方を備え、さまざまな情報を取り込み、分析し、組み立てることができる人です。

・どんなマインドを持った方を求めている?
研究/仕事を「しんどいが楽しい」と思える人
責任感を持ちながらゴールに向けワクワクしながら仕事できる方はこの仕事がとても向いていると思います。

-エンジニアプロフィール-

  • 技術・知財本部 知能システム研究開発センタ
  • 技術専門職 博士(情報科学)
  • 専門:画像認識/機械学習
  • 井尻 善久 氏

 

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研究室の概要についてお聞かせください。

現状ではロボット動かすこと自体誰でもできるわけではなく知識と経験が必要であるという課題があります。
私たちの研究室ではロボットが自分で考えて動けるようにすることをスローガンに、知能化ロボットの研究を実行しています。

具体的な取り組みに関してお聞かせください。

ロボットが自分で考えて動けるようにするため、特に「ロボットの目の機能」や「指先に至るまでの器用な制御」に注力しています。

オムロンで研究に携わる魅力は何ですか?

オムロンは、ロボティクス、ヘルスケアなど、今後もまだまだ市場成長が見込まれるビックマーケットに強みを持っており、それらのマーケットにインパクトを与えることが可能です。

オムロンには過去からの蓄積で良質なデータ資産と、よい製品を世界中に届ける販路が世界中にあります。例えば、オムロンで身体装着型デバイスを開発し、それで収集したビックデータを基に成人病予測技術などを磨き、それらによる健康を世界中の方々に提供できるなどです。したがって、すばらしい研究成果を期待が大きな市場で製品化し、自分の研究成果で世の中を変えることに貢献できます。

どんな方との出会いを求めていますか?

・優秀だと感じる技術者の特徴は?
自分で新たな問題を設定して理論面から応用までしっかり自力で詰められる人です。 また、理論を核として、様々な分野に横断的に応用を考えられる研究者はさらに強いと思います。

・求めている人材像
こだわりを持つ技術者を求めております。ツボを押さえたら話が止まらない人や、工作好きでいつも何かを作っている人、誰も真似のできないほどの完成度にこだわりがあるような方に興味があります。それでいて全体像を俯瞰してみる視野の広さ、自身の作った技術に対する客観的にみられる冷静さが兼ね備わると、とても魅力的だと思います。

仕事で活かせそうな専門性
学術領域でいえば数理モデリング、制御工学、機械工学、情報工学、センシング工学などになります。より具体的には、ロボットの動作制御・動作計画の研究や、強化学習の技術を開発している方などは即戦力として活躍できると思います。

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