122年間「重要」な部品を関西で作り続けてきた老舗メーカー

企業インタビュー 金井重要工業株式会社

【日本初の繊維機器の国産化に成功、国内不織布メーカーの先駆け】
繊維機器と不織布の老舗メーカーです。繊維機器とは糸や衣服を作る機械部品です。
不織布とはその名の通り織らない布でタワシやフィルターなどに使われています。

 

企業インタビュー目次
1.金井重要工業株式会社はこんな会社!
2.機電系出身先輩社員インタビュー

金井重要工業株式会社はこんな会社!

事業内容紹介写真 金井重要工業株式会社

貴社の事業内容をお聞かせください

【繊維機器製造所】
弊社の創業商品であるトラベラ、122年前の1894年に日本で初めて国産化に成功したことから始まります。
糸を作る産業である紡績の品質を決める「重要」な部品を製造しております。 自社開発の機械を使い、ノウハウのある製造方法にてモノづくりを行っています。

【不織布製造所】
織らない布である不織布、日本で産業が興った1950年代から不織布製造を開始し、日本の不織布産業の発展に貢献してきました。
キッチン用品であるスポンジタワシ、自動車の天井に使われる自動車内装材、工業用研磨材など皆様の身近にあるものから、産業や工業用途での使用まで幅広い業界に自社製品を提供しております。

貴社のお客様を教えて下さい

株式会社ワコールホールディングス、グンゼ株式会社、東レ株式会社、東洋紡績株式会社
日清紡ホールディングス株式会社、株式会社豊田自動織機、NI帝人商事株式会社、
トヨタ自動車株式会社、スズキ株式会社、伊藤忠商事株式会社、双日株式会社
パナソニック エコシステムズ株式会社 他

貴社だからこそある仕組みを教えて下さい

社長室
金井重要工業をワクワク働ける会社にすべく、2014年に設立された部署です。
イノベーションを起こせる人材を育成、起用するため、新卒採用や新入社員のOJT研修などを行っています。次期経営者である金井室長の下、社会人に必要なスキルや考え方を間近で学べる、我社で最も成長できる部署です。

共済会
社員の親睦を目的に会員と会社がそれぞれ会費を出しあって積立をし,有志で福利厚生に役立てようとするもので,お互いに助け合う精神に基づいて運営されています。
社員は美味しい物を食べに行ったり、釣りに行ったりなど、趣味嗜好の合う者同士で気楽にワイワイできるレクリエーションの実施に当制度を利用しています。

機電系学生が身近に感じる製品や開発の話があれば教えて下さい

繊維機器の製造機械は70年もの間、世界的にも高品質な製品を作り続けています。
その特徴は殆どの機械がモーター一つで動いている事であり、動力源一つだけで鋼線の送り、切断、成型を行っています。その仕組みは機械上の発条の位置や強度の調整、芯金、切歯の構成によるものであり、成型できる組み合せは正に無限大といえるでしょう。
我社では機械の調整技術の伝承と共に現代のニーズに合わせた製品を作るため、製造機械の改良を順次行っています。

貴社の社風を教えて下さい

創業から続いている繊維機器事業所は職人気質でありつつ上下関係は良好な正に町工場といった雰囲気です。
対して応用展開の盛んな不織布事業所は若い技術者が多く、和気藹藹とした雰囲気です。
両事業所を本社にある管理部が日々支えております。
会社内の社風として共通して言える特徴は「良い人」が多い、という所です。
社員はみんな真面目で実直であり、年齢層の幅はありながらも非常に仲良く働いています。
百聞は一見に如かず、是非弊社の社員と会ってみてください!

機電系学生に親近感を持ってもらえるようなトピックがあれば教えて下さい

社名に「重要」と付いている理由は、基幹産業である紡績の最後の加工を行う精紡という工程で、最後の品質を決める撚りを掛けるという「重要」な作業に使用される部品を製造しているからとう意味と戦時中にトラベラという基幹産業の紡績においてとても大事な部品を製造している会社なので、他国に召し上げられたり、技術を盗まれたりすると問題になるため目印としての「重要」という二つの意味が込められています。
また、不織布製造所の所在地である兵庫県宝塚市金井町は金井重要工業が工場を建てた事から町名の改変事に市が地域への貢献度の高さから町名として『金井』を付けて頂けました。

機電系出身先輩社員インタビュー

先輩社員

  • 所属部署     : 技術革新室
  • 入社年度(西暦) : 2014年入社
  • 出身 学部 学科 : 工学部 知能機械工学科

学生時代の勉強が今の仕事にどのように役立っていますか?

学生時代に培ってきた基礎知識と考え方は、人とのコミュニケーションや新しい提案を考える上でのベースになっています。現在、私は生産技術開発の仕事を行っており、生産性向上における課題把握と、新規設備・加工方法の導入や製造プロセス改善の提案を行っています。
仕事を行っていく中で社内外問わず技術者とやりとりする機会が多く、大学で学んだ材料工学や熱力学、製図の知識はコミュニケーションを円滑に進める為の共通言語となっており、仕事を行っていく上で非常に役に立っています。
また、大学ではモノづくりに関する知識とその活用方法を工学実験や工学実習を通して、学ぶことが出来るカリキュラムになっていたので、インプットを行った後にアウトプットを意識する習慣が身に付き、社会人になってから学んだ知識をフル活用できることに繋がっています。

この会社を選んだ動機についてお聞かせいただけますか?

大学の求人サイトで求人票を見ていて、ニッチな分野で120年続いている企業という部分に興味が湧いたのがきっかけです。
その後、実際に説明会に参加して糸を作る技術が100年以上変わっていないことや当社がイノベーションというテーマを掲げ、会社の変革期であることを知り、若いうちから色々な仕事ができて、面白そうと思い入社を決めました。

どのような時に仕事に対しての喜び、達成感を感じますか?

長年、目視と抜取検査で製品の状態を把握していた工程をサーモグラティやセンサを組み合わせて生産を行いながら、製品状態が分かるような装置を導入した際に、現場の作業者の方から 「今まで出来ないと思っていたから非常に助かる」と喜んでもらえました。
その時に、自分の提案で今まで出来ないことが出来るようになり、誰かの役に立てたと思え、とても達成感を持てました。

仕事で苦労した経験を教えて下さい

社内で誰もやっていないようなことを取り組むことが多いので、説明して内容を理解してもらうのが大変です。
特に効果原理が複雑だったり、費用対効果が分かり辛かったりするものは説明するのにいつも苦労します。

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