島津製作所

〜今、なぜメーカーで強くITエンジニアが必要とされているのか︖〜

新たなテクノロジーが既存のモノづくり産業のビジネスモデルに新たな革新を生み出そうとしている。世界で活躍するメーカーの現場でも新たな人材ニーズが生まれつつある。
今、なぜメーカーはITエンジニアが必要なのか、お話を聞きました。

 

島津製作所

 

島津製作所の事業に関してお聞かせいただけますか?

島津製作所は、1875年の創業以来140年以上にわたって、創業者のパイオニア精神を継承し「科学技術で社会に貢献する」を社是として事業を展開し、数々の日本初、世界初の科学技術を生み出してきました。
現在は、主に以下の4つの分野で事業を展開し、時代の最先端の場面で、当社の機器や装置が活躍しています。

・最先端の技術で、さまざまな分野の研究や技術開発・品質管理に貢献するとともに、 都市の安全や暮らしの安心をより確かなものにしている分析・計測機器。
・進化した画像診断機器で病気の早期発見、早期治療に貢献し、医療現場の新たな世界を切り拓いていく医用機器。
・搭乗者の「安全、快適、負荷軽減」を実現するさまざまな航空機器。
・高精度な製造装置や検査機器を開発し、先端産業分野における次世代のモノづくりにお応えしている産業機器。

特に当社の売上の6割ほどを占める分析・計測機器については、電機・電子/化学工業/ナノテク/環境/食品/自動車/ライフサイエンス/医薬品/新エネルギーなど幅広い分野で利用されており、また近年ではAIやIoTのような最先端のIT技術と結びつくことで、その更なる可能性を模索しております。
今回はこのような当社の「分析・計測事業×IT」に関する取り組みやその醍醐味、そして当社でITエンジニアとして働く魅力などをご紹介させて頂きます。

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島津製作所では、IoTなどの先端テクノロジーに関してどのような展開をお考えですか?ビジョンをお聞かせください。

当社の分析装置を使った分析業務の多くは、専門知識を持った分析者が、サンプルの前処理や器差補正など、いくつかの手順を踏んで実施するのが普通です。このような、今までお客様の手を煩わせていた面倒な作業を減らし、簡単に必要な分析結果が得られるようにするためにIoT技術が利用できると考えています。
例えば、校正に専門知識が必要な装置をモニターします。それは、常に最高の状態に保つ事や、保守作業員が長年勘と経験で培った修理テクニックをデータベース化し、装置のモニター値から不具合箇所を推定することなどができるようになります。装置からモニターした情報が蓄積すると、AIを利用し、故障予知や自動コントロールなどの分野への応用も期待できます。
また膨大な分析の技術情報に当社の分析ノウハウを組み合わせてお客様に最適な分析手法を提供するAIの活用も考えられます。

ずばり、島津製作所では何故ITエンジニアが必要とされているのですか︖
また、どのような業務で、どんな活躍を期待しているのですか?

島津製作所

 

研究開発部門には電気・機械設計、組み込みソフトや装置制御・データ解析用のパソコンソフトを開発するエキスパートは数多く在籍しています。
しかし、センサー等のデータを集約して安全にクラウドへ送信しデータベースで管理する技術や、各種情報をWebアプリケーションとしてお客様に提供する仕組みを構築できる技術をもついわゆるITエンジニアは非常に少ないため、今後、インターネットを利用した製品やサービスの強化のためITエンジニアの増強をしていく方針です。
予定業務はお客様に新たな価値を提供するサービスをグローバルに展開するためのネットワーク製品の開発です。当社製品のIoT化を推進し、サービスレベルの向上を図ります。

島津製作所でITエンジニアが仕事をする魅力は何ですか?

当社は様々な種類の分析装置を開発しており、それぞれ非常に高い専門性が必要とされます。そのため若いうちから開発の中核を担い、製品知識や要素技術の獲得を継続して行なっていきます。
それらの開発では若手も含めた開発担当者が比較的自由に議論しながら仕様を決めていきます。IoTに関する製品開発はこれから本格的にまります。それは、開発担当者が自分たちで進むべき道を策定し、上司を含めた周りを巻き込んで開発を進めていくことになると考えています。困難も伴いますが非常にやりがいがあるのではないでしょうか。
更に、全てを当社内の技術でまかなえない(例えば、クラウドや通信経路など)ことが想定されるため、社外とのコラボレーションも活発に行なう必要があります。 社外をとおして自身の視野を広げて世の中の最新動向を知る機会が豊富に与えられます。
また当社が属する分析機器業界は、家電・自動車業界などと比べてIoT技術を使ったサービス提供はまだあまり多くありません。そのため業界で世界初の製品やサービスを提供する、という機会に恵まれることも十分考えられます。

「メーカー=ITエンジニア」というイメージを持っていない方が多いと思いますが、IT企業と比較した場合、島津製作所のようなメーカーではどんな面白さがありますか?

島津製作所

 

IT企業の場合、顧客の要望に従ったシステム開発を行ない、請負った開発が完了すればプロジェクトを解散して次のお客様のもとへ向うことが多いと思います。
数多くのお客様先で様々なプロジェクトを経験できますが、一つの製品を何年もかけて改善し成長させるという機会は少ないかもしれません。
一方、当社のようなメーカーの場合、市場調査から製品の構想、設計、実装、販売促進や保守といった、一つの製品にとことん関わり、自分の製品として育てていくことが出来ます。苦労も多いと思いますが製品の成長と共に自分も成長していく醍醐味があります。

国内外のさまざまな業界にいるライバル企業と比較したとき、島津製作所はどのような特徴がありますか?

業界内には、分析機器メーカーは多くありますが、当社のように豊富な品揃えで総合的な分析機器を提供可能なメーカーは世界にも数社しかありません。この総合力を生かして競合他社では難しい複合装置やサービスを提供可能なところが強みの一つです。
また当社の開発の特徴として、製品開発の最初から最後まで関わることが多いため、通常の開発業務以外にも製品企画や販売支援など、1つのプロジェクトを通じて様々な経験をすることが出来ます。
そして実際に製品が発売された際には、まさに我が子が生まれたような喜びや達成感を味わう事が出来ます。

最後に島津製作所はIoT領域に携わるITエンジニアの中で、どんな方と一緒に仕事をしていきたいと考えていますか?

<島津製作所が求めるITエンジニアの人物像>
人物像
理由
発想力、創造性がある人 エンジニアとしてITスキルを高める事は重要ですが、発想力や創造性は、IoT 時代が到来しても、コンピュータによって代替不可能な能力です。
探究心がありチャレンジングな人 失敗を乗り越えないと真の成功はありません。特にIoTを活用した前例のない製品・サービスの開発では失敗を恐れず、未知の領域にも臆することなく積極的に持って関わっていく人材が必要です。
巻き込み力、突破力がある人 IoTは、エッジデバイスで収集したデータから価値を創造する手段と考えています。関係者もお客様、ハード・ソフトのエンジニア、営業、マーケティングや運用保守担当者など、多岐にわたりますが、自分のテリトリーに留まらず最適解に近づく努力は非常に重要です。
コミュニケーション力がある人 ITエンジニアのみならず全ての職種で重要です。

どんな能力を持つ方にどんな仕事をしてもらいたいか?(専門性などの活かし方)

ハード、ソフト、インフラと範囲は広いですが、在籍するエンジニアと共に現状の課題と目指す姿を共有しながら開発を進める事になります。

<専門知識を活かした業務>
専門知識
知識を活かした業務
サイバーセキュリティ データの取得、転送、管理、データ利用時のすべてにおいてサイバー攻撃からデータを守る。
AI・ビッグデータ解析 データ取得したデータの評価、分析、フィードバックに利用。
Webアプリケーション・DB データセキュリティ、パフォーマンス、使いやすさを追求する開発。
仮想ネットワーク・仮想サーバ データクラウド管理・運用で必要になります。
センシング、近距離構内無線及び、制御デバイス データエッジデバイスからのデータ取得方法や転送手段の検討。

ユニバ運営事務局

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